日本代表MF堂安律(27、アイントラハト・フランクフルト)のサウジアラビア1部アル・イテハド移籍が、移籍期限を目前にした8月31日、まさかの土壇場で白紙に戻った。移籍金1700万ユーロ(約31億円)・年俸900万ユーロ(約17億円)という破格の条件でクラブ間合意まで進んでいた案件が、なぜ本人の一存で覆ったのか。
クラブ間合意から一夜での大逆転
ドイツの独キッカー誌(Kicker、Tier1級のブンデスリーガ専門誌)が8月31日深夜に報じたところによると、フランクフルトとアル・イテハドの間では移籍金・年俸を含む条件面の交渉がまとまり、移籍合意文書の詰めまで進んでいた段階だった。ところが堂安本人がサウジアラビア入りした後に心変わりし、現地でオファーを断る決断を下してフランクフルト行きの飛行機に乗り込んだという。独フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング紙も同様の内容を伝えており、複数のドイツ大手メディアが一致して報じている確度の高い情報だ。
移籍金は当初報じられていた1800万ユーロからやや減額された1700万ユーロ、年俸は900万ユーロと、いずれもJリーグ・ブンデスリーガ在籍時とは比較にならない厚待遇。現地報道は「驚くべきこと(überraschend)」という表現でこの結末を伝えている。
なぜ土壇場で心変わりしたのか
本人からの直接コメントはまだ出ていないが、日本語メディアの解説記事や、X上の考察では「欧州でのキャリアをもう少し続けたかったのでは」という見方が多い。堂安は2026年ワールドカップにも出場した現役の日本代表主力であり、サウジ・プロリーグ(SPL)移籍は代表選出への影響を懸念する声が移籍報道の当初から一部にあった。またアル・イテハドの指揮官ヴィッシング氏はPSVでの指導経験があり堂安と面識があったとされ、「知り合いだから話だけ聞いてみる」という段階の情報が、交渉関係者や代理人サイドから早い段階でリークされ、実際の決断より先に「合意」報道が独り歩きした可能性を指摘する声もある。
ファンの反応
移籍破談のニュースは日本時間9月1日朝にかけて急速に拡散し、日本国内だけでなく海外のサッカーファンの間でも話題になった。
- 「ギリやったのね/現地でオファーを断る決断を下し、フランクフルトへ向かう飛行機で引き返したという」(こけし工場さん)
- 「堂安、アルイテハド断ったか。個人的には、もうちょっと欧州でやってて欲しかったから良かった」(テムさん)
- 「戦争してるし、イスラムの規制も厳しいからむずかしい面があるんでは?」(長居辺りに居たいツブヤクXさん)
- 「堂安のフライブルグ→フランクフルトの移籍金が2200万€とされていて、日本円で40億くらい。アルイテハドはケチって32億(1700万€)しか出さないってことで、結果破談らしい。8000万もらえなかった、残念」(toshi_1990TB1さん)
- 「アルイテハドの監督ヴィッシングは元PSVのアシスタントコーチで堂安は面識があった。『知り合いだし話だけ聞いてみるよ』をサウジ側の交渉関係者が早とちりしてリークしたり、代理人が報酬目当てに外堀を埋めるためにリークした可能性もあると思う」(しらヌイーさん)
海外のファンからも驚きの声が広がった。
- 「堂安律はアル・イテハドに加入しない。アイントラハト・フランクフルトからの1700万ユーロの移籍は、この日本人ウインガーがサウジクラブの提案を拒否したことで破談になった。堂安はフランクフルトに残留する見通しだ。土壇場での大どんでん返しだ」(World Transfer Desk/英語アカウント、認証済みを翻訳)
- 「速報:堂安がアイントラハト・フランクフルトに残留!堂安はアル・イテハドに移籍しない。28歳の堂安はすでにサウジアラビア入りしていたが、フランクフルトへの帰路についているところだ」「Doan Bleibt!!(堂安は残る!!)」(フランクフルト公式サポーターアカウント、独語投稿を翻訳)
- 「堂安律がサウジ・プロリーグへの移籍を土壇場で取りやめたのは大きなニュースだ。アル・イテハド行きを断って欧州に残る決断からは彼の優先順位が伝わってくる。ただ、その移籍金をクラブの財政のやりくりに充てるつもりだったなら、フランクフルトは苦しい立場に置かれることになる」(英語アカウント@mightydgafを翻訳)
- 「独転!堂安律、欧州に残留!独紙ビルトによれば、堂安律(28)はフランクフルト残留かサウジアラビア・アル・イテハド移籍かの決断を保留していた。そして今、彼はフランクフルト残留を決めた」(インドネシアの海外サッカーファンアカウントを翻訳)
移籍金32億円という規模の大型移籍が、選手本人の意向ひとつで土壇場でひっくり返るのは移籍市場でも珍しいケース。フランクフルトサポーターの間では素直な歓迎ムードが広がる一方、日本のファンからは「もったいなかったのでは」という声と「欧州で見られて嬉しい」という声が入り混じる、賛否両論の展開になっている。
SV編集長:移籍金と年俸の桁を見れば普通は即決してもおかしくない条件なのに、現地入りしてから飛行機で引き返したという顛末に一番驚きました。お金より欧州でのキャリアを選んだ堂安選手の判断、個人的には嫌いじゃないです。
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