開幕から3戦未勝利と苦しんでいたフランクフルトが、ついに今季リーグ戦初白星を掴んだ。しかも舞台は地元ライバル・マインツとの”ライン・マイン・ダービー”。その勝利の立役者の一人が、日本代表MF堂安律だった。

2026年9月12日(日本時間13日)に行われたブンデスリーガ第3節、マインツ対フランクフルトは3-1でフランクフルトが勝利。堂安は今季初のフル出場(90分)を果たし、開始早々の6分にはミドルからのシュートがポストを直撃する惜しいシーンを作ると、前半9分の先制点、後半60分の3点目の場面でも起点となるプレーを見せた。
開幕3戦未勝利からの脱出、舞台は”ライン・マイン・ダービー”
フランクフルトは今夏、練習試合でブレントフォードに0-7で大敗し、開幕後もウニオン・ベルリン戦で3-1からまさかの3-3ドロー、アウクスブルク戦は1-4で完敗と、公式戦を含め極度の不振に陥っていた。今節の相手マインツは、フランクフルトにとって近年勝ちきれない”苦手球団”(独メディアの表現を借りれば”Angstgegner”=恐怖の相手)でもあり、地元同士がぶつかる伝統の一戦「ライン・マイン・ダービー」でもある。その一戦を3-1で制したことは、単なる勝ち点3以上の意味を持つ一勝になった。
得点経過は、前半9分にジャン・ウズンが先制(1-0)、前半終了間際の45+1分にヨナタン・ブルカルトが追加点(2-0)、後半60分にウズンがこの試合2点目となるゴールを決めて3-0とした後、終盤89分にマインツのフィリップ・ティーツが1点を返して試合終了。フランクフルトが3-1で勝ち切った。
堂安は1点目・3点目の起点に、ポスト直撃の惜しいシュートも
堂安はこの日、開始6分に自らミドルシュートを放つもポストに嫌われる惜しい場面を作ると、前半9分の先制点の場面では粘り強い守備からのカウンターに絡んで攻撃をスタートさせ、後半60分の3点目の場面では自らドリブルでペナルティエリア右に持ち込み、途中出場ではなく先発から絡み続けた組み立てがマリオ・ゲッツェを経て最後はウズンのゴールにつながった。守備面でも後半半ばに相手の決定機になりかねない場面でボールを刈り取る場面があり、独メディアからは攻守両面での貢献を評価する声が上がっている。
今季のフランクフルトは新戦力を含めた再編の過渡期にあり、堂安がフル出場した公式戦は今回が初めて。チームが最も勝ち星を欲しがっていたタイミングでのこの活躍は、今後のスタメン定着に向けても大きな意味を持ちそうだ。
もう一つの見どころ、マインツ組の”日本人対決”
この日はマインツ側にもMF佐野海舟とDF川崎颯太が先発フル出場しており、堂安・小杉啓太(フランクフルト)との事実上の”日本人対決”という側面もあった。結果はフランクフルト側の勝利となったが、佐野は今季ドイツでも存在感を発揮している選手の一人で、今後もこの4人の対戦は注目を集めそうだ。なお、DF小杉啓太も公式戦4試合連続でスタメン出場を続けており、堂安と並んでチーム内での立ち位置を着実に固めつつある。
ファンの反応:日本語で沸いた歓喜の声
- 「律良かった。ゴールに絡んだ良いプレーもあったし、これからも活躍ガンバ期待出来る。小杉はアジア大会に出るのか勿体ないくらい。」
- 「マインツ対フランクフルト、観た。堂安、小杉、佐野海舟とか。フランクフルトのチームが、3ー1ぐらいで、勝った。」
- 「ブンデスリーガ マインツvsフランクフルト 後半55分20秒の堂安のシュートブロックは凄いですね。シャドー、IHの選手がこれをできるかどうかでミドルシュートを許すかどうかの差になります。」
- 「マインツとフランクフルトの試合観戦。佐野海舟と川崎颯太、堂安律と小杉啓太はスタメン🇯🇵」
- 「堂安律、今季初のフル出場でマインツ戦2得点に関与 独メディアが絶賛」という速報も日本国内のファンの間で拡散された。
現地ファン・メディアの反応:ドイツから届いた賛辞(翻訳)
本拠地クラブの公式アカウントも、試合中に堂安のプレーを実況で称える投稿を連発した。
- フランクフルト公式(開始6分、ポスト直撃の場面):「うわー、ポストだ!堂安の見事な一撃!」
- フランクフルト公式(後半、決定機を未然に防いだ場面):「ドアン!見事な、そして重要なボール奪取だ!」
- ドイツのサッカーメディア「Einwurf」(49いいね):「疑う者たちに対して、そして”苦手球団”に対して、自分たちの自信を取り戻すための、本当に良い勝利だった。(中略)若手(バウム、小杉)と主力(ウズン、堂安、ブルカルト)の双方を底上げできている」
- サポーターによる採点企画「FreddySGE」(66いいね):ドイツ式の採点(数字が小さいほど高評価)で堂安に「2」の高評価を付与。ウズンやブルカルトら得点者と並ぶ好採点だった
- サポーターアカウント「Ramen SGE」(128いいね):堂安が相手のカウンターの芽を摘んだ守備の場面を写真付きで紹介し、「堂安がボールに触れて危険を未然に処理した。(相手FWの)ベッカーはまだペナルティエリアにすら入っていなかったのに」と評価
- サポーター「lampshade90」(7いいね):「あのスプリントでよくボールに飛び込めるな。もう完全に愛だろ、これ。それに小杉も本当によく走っていた」
- 現地記者クリストファー・ミシェル氏(484いいね):「フランクフルトはマインツとの一戦で意外なほど安定した内容を見せ、値千金の勝利を掴んだ。今回は失点1つも痛手にならない。チーム全体として素晴らしい出来だった」
攻撃だけでなく守備での貢献にも言及が集まっているのが今回の特徴で、現地では「万能型の働き」として堂安への評価が一段階上がった印象だ。
SV編集長:ゴール以外の数字に表れない仕事――ポスト直撃の惜しいシュートや、後半の際どい場面でのボール奪取――にまで現地ファンの目が向いていたのが面白かったです。堂安と佐野、両アカウントの投稿を追うだけで一つの試合が二倍楽しめる、そんな一戦でした。
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